愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目-2

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前回の続き(→「愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目-1」)です。暮らしのヒント
前回は「リードの取扱い」について、まとめてみました。
 
ちょっとした意識の違いで「急ブレーキ」が減ると、安全運転(=犬も家族も世間も安全)が多くなるはずですので、日常のお散歩に落とし込んで頂きたいです。

この意識が応用できる家族なれば、落ちている食べ物など、勝手に拾うことが少なくなるはず。
何度も経験してしまってから…では、改善を教えるのは手間も時間も掛かります。

車や自転車同様のブレーキと同じ。
・犬嫌いな人に飛びついて(近付いて)しまってから…
・不適切な排泄をしてしまってから…
・落ちている物を食べてしまってから…

これは全て

運転で例えるなら「ぶつかってからのブレーキ」です。

そんなリード(=導き)では、愛犬の身を守るためのリードとしての効果は少ないですね。
5秒先の愛犬の行動が予測出来る家族になって欲しいと愛犬は思っているかもしれません。(笑)

そんな観点から「愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目」を書いてみました。

1.リードの意味と効果
2.排泄には用途がたくさん
3.他人や他犬、他の動物への挨拶(接触)の仕方
4.いつ、どのくらい行くべきか?

全ては愛犬が自身で出来れば家族は楽ですが、愛犬が出来ない時にこそ家族がサポートして欲しいです。

今回は2番目の排泄について。
排泄に関しても、愛犬と家族には温度差が生じていることが多々あります。

「外でしか(排泄)しない」

愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目-2(排泄)愛犬が外でしている排泄は本当に老廃物を体外に出すための目的でしょうか?
まず、そこに注目していかないと…です。
また、「外での排泄=世間は歓迎していない」という認識がとても鈍感になっているように思います。(最近に始まったことではありませんけど…)

「愛犬」も「家族」も「世間」もよし!
犬のお散歩事情は、このバランスが崩れないよう努めたいですね。

2.排泄には用途がたくさん

犬たちの(排便も含め)排泄には、大きく分けて3つ用途で利用してます。
これは外だけでなく、室内でも。

2-1.老廃物を体外から出す目的として

一般的な排泄で、体内に貯まった不必要な尿や便を排出することが目的です。
(愛犬の排泄全てが、この用途であれば、この項目は書く必要がないのですが…。)

2-2.緊張や不安、恐怖、興奮などから抑制する目的として

「ビビリ・ション」とか「うれ・ション」が該当します。
お留守番が苦手で玄関など、仕切られた扉の前で排泄しているのは「嫌がらせ」ではなく、この項目が該当しています。
自身を抑制するだけでなく、家族や他の動物へ「落ち着いて」という意味でする場合もあります。

2-3.名刺の替わりみたいな目的として

排泄を利用したマーキング(=におい付け)行動です。
嗅覚の鋭い犬にしてみれば、排泄物を残していくことで「印」を残すことが種の存続に必要なのでしょう。
「印」が「印」を…。
つまり、マーキングがあちこちにあればあるほど、後に通った犬たちもマーキングしたくなる訳です。

まず、愛犬の排泄を分類できる家族になろう!

室内でも屋外でも「今、愛犬がした排泄行為は3つのどれに該当するのか?」を見定めることが出来る家族になって欲しいですね。

例えば、お散歩に出て暫くすると排泄して、その後は落ち着いて歩ける…なんてことがあります。
この時の排泄は2-2.の用途(抑制)になることが想像できます。

1回の散歩で何度も排便することもありますね。
最後の方は「無理やり出している」くらいな様子を感じたことがある方も多々いるかと思います。
この場合、2-1.の用途(老廃物を出す)よりは、2-2.(抑制)または2-3.(マーキング)のどちらかと考えるべきですね。

他にも
「放置されたウンチ」が落ちてたりします。(←これはこれで論外ですが…)
そのウンチにマーキングすることは、まずありません!

これ(このウンチ)は「2-3.(マーキング)の用途で排泄されたモノではない。」と愛犬は判断しているから…ですね。(要するに「放置されたウンチ」は2-1.または2-2.の用途で排泄したモノが放置されているという判断)
分類がシッカリできると、この様に判断がドンドン出来ます。

愛犬の排泄用途をシッカリと把握できるご家族になってもらうことが大切です。

それは何故か?

1つは「2-2.(抑制)」が多い=「過度な興奮や不安・恐怖を抱きやすい」ということに察することが出来るからです。

過度にストレスを多く感じている証です。
少しでも緊張や興奮する刺激に対して「馴らす」ことが必要なメッセージとして受け止める必要があります。
それによって、この排泄は限りなく少なくなる。
少ないということは精神的にも「ゆとり」が出てきます。

もう1つは「2-3.(マーキング)」が多い=世間の迷惑に繋がるということです。

愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目-2(排泄)マーキングはマーキングを呼びます。
まだまだ、膀胱にオシッコが入っているのにチビチビ何度もアチコチに引っ掛けていく…。
それだけ、2-1.として利用することよりも、愛犬には価値が高いのですね。
しかし、好きなだけマーキングさせることが世間には迷惑ですし、何よりも街が見難くなっていきますね。

いきなり「マーキング・ゼロ」は望めなくても、1回のお散歩で30回のマーキングをしていたのであれば、20回に…。といった形にしていき、回数を減らしていきましょう。(もちろん、場所は考えて)

犬が嫌いという人を作るキッカケは犬と暮らしている方から(間接的であっても)何らかの影響だと思うからです。

外でする排泄が「ダメ!」と言っている訳ではありません。
愛犬が自分の家だけでしか、排泄できないようになってしまうと、入院した時や長い時間での外出などには心配の種となりますから。

室内で排泄が出来る犬は散歩前に済ませてから外出することで、街並みを汚すことは減らせますね。
外でしか排泄しない場合、2-1.よりも2-3.で利用する方が価値を見出しているケースが多々です。
これは「愛犬」>「家族」>「世間」という満足度になり、犬嫌いを増やす要因でもあります。

この様な場合は、上手にリードを使いこなすことで「三方よし!」に繋げていく必要がありますね。
(前回の「愛犬の散歩で最低限注意したい4つの項目-1」を読んでみてください)

この典型的なケースは「マンション内の共有スペースを歩かせないで」ですね。

カトゥルスでは、いつでもお散歩のレッスンやってます。
愛犬の排泄の分類などのチェックやリードの対応などもご指導致しておりますので、ご自身で上手くいかないようであれば、いつでもお申し出ください。

次回は3つ目の挨拶ですね!